六甲全山縦走44 H12.10.21
(以前からずっとザウルスに記載していた日記より、そのまま転載)



 所要時間:10時間25分。天気は一日中ほぼ薄曇りか晴。朝の室内気温は21゚C。朝3時半に目が覚めJR六甲道を始発の5:30に乗り須磨浦公園を6:15にスタートする。同じ電車から縦走者らしき人はおらず釣り客ばかりだ。今日もかなり凍らせた(1リットルの茶+2.5リットルのエネルゲン)=3.5Kgの水分を携帯したが茶が不足する。

 今日は結構涼しくなって来たので完走狙いだけでなく涼しい時のスピードを回復させるつもりで頑張ろうと思う。出来れば10時間台狙いだ。最初の階段は調子は良く息がやや激しくなる程度にピッチを維持する。尾根に出ると結構風はあるので助かる。鉢伏山から旗振山や高倉台への下りではそこそこ走る。10時間台や9時間台で完走したペースを思い出す。やはりチンタラしたペースでは無く意気込んだ早いペースだったのだ。400階段でも好いピッチで登り続ける。

 筋肉的にやややばいかなと思う程のピッチである。須磨アルプスへの下りでまともな着地でなくドスンと体重を預けてねじって下った時に膝の痛みがピリッ来た。その足をかばって反対の膝もピリッ来た。こうなるとドンドン早く下れない。

 妙法寺交差点の店で今日もアイスキャンデーを買う。高取山の登りで自信のある太ももの筋肉が次第に張ってくる。今まで頑張り過ぎたのだろうか。しかしこの夏チンタラした登り方で筋肉が衰えて来ていたのだろう。いくらランニングで鍛えた積もりでもやはり登山とランニングでは使う筋肉が違う。高取山あたりからピッチが落ちて来る。

 登りではまだ暑いが風があるので助かる。うちわを持って来たが、風が無くても使わなくてもそう苦痛ではない涼しさである。ムッシュのズボンを履いたが今回は間違いではなかった。内側の蒸れで汗が溜まってくることはない。汗でズボンの色が変わらないのはうれしい。

 菊水山へは追い付いて来る人は居なかった。しかし太ももの筋肉はまるで昨年の六甲全山縦走大会の時のように疲労困憊した状態になってくる。まだまだ鍛えなくてはならない。烏原あたりから今回も次第に踵が痛くなって来た。また足裏全体も痛い。まだこれから先が長いのに足裏全体が痛み出すのは早すぎる。いつもなら杣谷峠前後のアスファルト道になってからなのに。

 リーボックのシューズで2回目の今回もまた右足小指の上部付け根足の出っ張った骨が当たって痛くなって来た。菊水山の登り口で我慢出来なくなって遂に厚手の靴下を脱いですっきりした。やはりこの靴は薄手靴下1枚が限界のようだ。菊水山の頂上はそこそこ大勢の人が居た。休まず通過する。天王吊橋への下りは登りでは筋肉痛の影響が少し出て来てスピードが出ない。鍋蓋山へはかなり頑張ったつもりだが大幅なスピードダウンでありタイムもかなり遅くなって来た。下りはまだ良いとしてもこのまま行けばかなり筋肉のダメージになるのではないかと思い始める。

 取り合えず大龍寺山門で小休憩する。休んだ後は市が原まで走れた。市が原を素通りするとタイミング的に後から若者3人組みが付いてくる格好となった。10m程距離が開いている。天狗道の分岐に入っても付いて来るので彼らも摩耶山目標なのだなと思っていたら彼らは次第に近付いて来るようだ。摩耶山の登りも最初はいいピッチで登れる。筋肉痛を騙しながらできるだけ一定のスピードで登るようにする。ハーブ園の分岐に着く前に彼らは後ろに見えなくなった。

 しかし筋肉が大変だ。両太ももの筋肉と足の付け根外側(腰の下側)の両方の筋肉も痛んでくる。更に右臑(すね)の筋肉や左ふくらはぎの筋肉も左の縫工筋というか太ももの内側の筋肉も左の足指の人差指と中指を引き上げる筋肉(多分長指伸筋だろう)も、更には大内転筋つまり太ももの裏側の筋肉までが一斉に吊り始める。吊ったまま歩き続けても痛みはひどくないのでそのまま登り続ける。しかし出来るだけ吊らないように歩き方を工夫しながら歩き続ける。吊りっ放しになる。痛くはないが苦しい。騙し騙し登り続ける。駄目だ。こんなのでは6000m級以上のヒマラヤ(トレッキング?いや登頂)は不可能だ。根性で騙し騙しで何とか摩耶山頂に辿り着く。

 歩行時間は70分だ。結果的にペースとしては悪くない。しかし筋肉はぼろぼろである。茶のチューブは空っぽなのでこれはザックに収納する。いつものアイスクリームも缶ジュースも買わず水分が無くなって氷だけが残ったエネルゲンのチューブに水を補給する。これで一安心だ。アゴニー坂を下ってアスファルトに出ても余り走れない。自然の家からの登りも筋肉がパンパンである。でも東六甲分岐点からは楽になるだろうと期待して頑張る。

 辛いアスファルト道路も終わろうとする一軒茶屋で月見うどん(480円)を食べて最後のエネルギーとする。凌雲台のラーメンか、ここのうどんは塩分補給にぴったりだ。凌雲台ラーメン屋では会話は無いが一軒茶屋ではここのおやじと短い会話がある。どうやら私個人を覚えているというか認識しているようだ。最近ここでうどんを食べると今から宝塚ですか」とか「今日は須磨からですか」と何かいつも聞かれる。丸でいつも六甲全山縦走のトレーンニングをしているのを知っているかのように話し掛けられる。このおやじにそんな事を話した事が無いのに。いつものように「ええ」と相槌ちを打つだけで金を払って店を出る。

 時計は14:35だ。8時間20分が経過している。宝塚ゴールまで2時間半程度で行けば10時間台で到着できる。これは十分可能だと判ったので再び頑張る気力が出てきた。太平山登り口からのアスファルト道も走ろうとするが筋肉がきつくてスピードが出ない。大谷乗越あたりから登山者が次々現れる。ドンドン追い越すが、長い隊列は向こうがその気にならないと非常に追い越しにくい。最後に20人くらいのパーティに追い付くが塩尾寺まで「お先にどうぞ」と言って道を譲ってくれなかったのでついに追い越せなかった。

 塩尾寺からは腹いせ気分で走って目標達成の16:40分にゴールできた。筋肉は相当ダメージが来ている。来週前半は筋肉痛でダメだろうが次の縦走大会に向けてのステップとして良いトレーニングになったと思う。

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